後遺障害の逸失利益

後遺障害の結果、働けなくなった場合に働いていた時同様の収入がなければ生活は成り立ちませんから、労働能力を喪失した期間に対して加害者に請求することは当然の事だと思います。

後遺障害保険では、将来働いて稼ぐと思われる金額を月々に振り分けて支払う訳ではなく、一括して支払われることになるのです。軽度の後遺障害では、今まで通り働けない状態となり、重度の後遺障害の場合は、全く働けない状態になります。働いていたら得られるであろう利益の事を逸失利益と言いますが、一時金賠償ということで、年収に逸失期間を乗じて計算されるのです。しかし計算は上記のように単純ではありません。実際には、中間利息と言う一定の係数(ライプニッツ係数)を乗じて計算されますし、労働能力喪失した程度によっても労働能力喪失率が計算の対象となります。被害者が給与所得の場合は問題なく算出できるのですが、不確定要素の多い個人事業者や会社役員は、単純に判断できないのです。これは、係争問題に発展することが多いと思います。

後遺障害を受けても逸失利益の算出が困難な児童や学生それに専業主婦の場合は、賃金センサスの平均賃金を基準として基礎収入を査定することになるのです。労働能力の喪失が一部である場合も係争の対象となる事が多いと思います。

後遺障害の細部判定

後遺障害の等級は14段階の区分と介護が必要な2段階の考え方があります。そして、各等級の中には、部位別による142項目の細部項目が設定されているのです。

また、胸腹部臓器の障害や神経系統の機能及び精神疾患なども細かく分類されています。そして、等級によって判定された後遺障害慰謝料は、異なる障害が2つ以上ある場合には、重い方の等級のランクを上げ、複数障害の等級とする「合併」という判定があるのです。また、後遺障害等級表に該当しない障害については、その障害の程度を見極め、障害の程度が度程度か判断して等級を決めることになります。これは、「準用」と言いますが、正確な判断をしてもらえるよう資料を提出することです。そして、後遺障害を受けている部位に新たな人身事故によって障害が加わりより重たくなった場合は、以前に受けている等級認定額と今回の等級認定額を差し引いて後遺障害慰謝料となります。この方法は「加重」という方式です。交通事故でない限り加重という方式は、成り立ちません。

症状固定後に作成される後遺障害診断書や関連資料を作成するにあたり、自動車損害賠償責任保険を熟知されていない病院では、微妙な症状を上手く表現して頂けないことがありますから、そのような場合は、正確な作成が可能な病院に転院されることをお勧めします。

後遺障害の認定とは

人身事故で病院に搬送された段階は、急性期症状と言い治癒が可能なものを処置していく状態の時期を指します。この状態は、短期間の事もあれば、しばらく時間を要することもあり、被害者が受けた状態にもよるのです。

後遺症は、急性期症状の後に残った機能障害や神経症状などの症状が認められる状態を言います。後遺障害は、交通事故によって受傷した精神的障害や肉体的傷害が、症状固定後治る見込みのない状態となり、交通事故との因果関係が認められ、且つ医学的に証明できるものを言うのです。当然、労働能力の喪失や低下などの滅失利益も後遺障害の結果起こりうるものだと思います。後遺障害は、認定を受けなければならないのですが、被害者によって異なる症状や障害に対し、金銭をもって償う分けですから、何らかの基準が必要になるのです。そのため、国が定めた自動車損害賠償保障法に基づいて、1級から14級までに等級区分を設け、該当する症例に当てはめて等級判断を行うようになりました。そして、これだけでは不十分と思われる症例に対し、介護を要するものに関し、2種類の段階を設けています。

分り易く言えば後遺症の内、治癒することができないと考えられる症状に対し、その重度に段階を設け、滅失利益や後遺障害慰謝料を書面をもって認定する制度です。細部認定基準として、部位別後遺障害等級認定があり、併合や準用それに加重といった考え方で、後遺障害慰謝料が決定されることになります。

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